―「ママであること」が、事業を成長させていく上での強みになったんですね。
ウフフドーナチュは食品ロス削減にも積極的に取り組んでいますが、それもママの発想です。台所に立つママには、心を込めてつくったものを余ったから捨てるという発想はありません!
ドーナツは受注生産が基本ですが、どうしても余りが出ます。創業当初は、冷凍庫に余ったドーナツをストックして売り先を探したり、ご近所に配ったりしていました。それも限界があり冷凍庫がパンパンになったときに、児童養護施設に寄付することを思いつきました。うちのような小さなお店、しかも当時は赤字のお店でもできる社会貢献です。それからは定期的にドーナツを寄付しています。
もちろん、売り切るしくみ、捨てずに流通に乗せていくしくみをつくる努力もしました。納品する商品の種類をこちらに任せてもらう「アソート受注」もそのひとつですし、自社店舗では型くずれしたドーナツをお得なセットにして販売しています。ドーナツを揚げた後の廃油も捨てず、豚の飼料としてリサイクルしています。
そんなわけで、捨てているのは卵のカラくらい。ママさんのもったいない精神に由来するアイデアを、一つひとつかたちにしていった結果です。
―規格外の野菜をドーナツづくりに使うことで、食品ロス削減の輪を広げています。
大きすぎたり、変形していたり、割れていたり、という見た目の理由で市場に出回らない地元の野菜を有効活用しています。子どもに野菜を食べさせることができ、農家さんの収入アップにもなり、いいことばかりです。