―加賀建設さんは全社員のうち3分の1が女性と、建設会社の平均を大きく上回っていますよね。
建設工事の現場はどう変化していますか。
《東野さん》請け負った工事を計画通り進めることは当然のことですが、SDGsの考え方でその工事の持つ意味を捉え直し、目標を数値化する「プラスワンアクションfor SDGs」という取り組みを実践しています。たとえば環境への負荷をより小さくするという点では、排水基準、材料ロス削減などに目標となる数値を設けています。ひとつの現場にはいろんな協力業者さんが関わりますから、見える化して共有すると効果的です。
《鶴山社長》一方で、自分たちの技術で足りない場合は新しい技術を積極的に導入し、やり方を根本的に変えています。
《東野さん》具体的な例を挙げると、港湾工事では海底に石を置いて土台にするのですが、石も限りある資源です。そこで新たにナローマルチビーム測深機を導入して海底の地形を詳細に解析し、無駄なく施工するようにしました。建設業界は技術革新が目覚ましく、最新情報をキャッチアップすることが欠かせません。