―かつての日本の紙芝居屋さんのような雰囲気ですね。どんな作品を上映しているのですか。
宮崎駿脚本・高畑勲監督の『パンダコパンダ』、サッカー選手・長友佑都さんをモデルにした『劇場版 ゆうとくんがいく』、やなせたかしさんの絵本が原作の『ハルのふえ』など、日本のアニメ作品が中心です。すべて権利元と交渉し、上映許諾を得た上で、カンボジアであれば現地のクメール語吹替え版を作成しています。字幕ではなく吹き替えにすることで、まだ字を読めない子どもでも楽しむことができます。
移動映画館事業を行う上では、映画の権利問題が課題となることから、権利フリーのオリジナルクレイアニメ『映画の妖精 フィルとムー』も製作しました。俳優の斎藤工さんからご提案いただいたのがきっかけです。ご本人も企画・ストーリー原案・脚本を手がけるだけでなく、登場人物のフィルの声も演じています。もっとも、フィルとムーが話す言葉はどこの国の言葉でもありませんが。